北宮城フィッシングエリアです。
現在、渇水の影響により、水温が非常に高く、釣り環境の維持が困難な状況となっております。
誠に残念ではございますが、しばらくの間「完全休業」とさせていただきます。
再開の目処が立ち次第、改めてご案内いたします。
ご来場を予定されていたお客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
北宮城フィッシングエリアです。
現在、渇水の影響により、水温が非常に高く、釣り環境の維持が困難な状況となっております。
誠に残念ではございますが、しばらくの間「完全休業」とさせていただきます。
再開の目処が立ち次第、改めてご案内いたします。
ご来場を予定されていたお客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
北宮城フィッシングエリアについてのお知らせです。
前回の記事でもお知らせしましたが、
7月23日からは、高水温の影響により上池は臨時休業といたします。
下池だけの営業となりますのでご了承くださいませ。
下池の放流については、大型サイズをメインで放流していく予定です。
下池だけの営業となり、ご迷惑おかけいたしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。
上池再開予定は10月~11月頃の予定です。

こんにちは、北宮城フィッシングエリアです。
管理釣り場で釣りをしていると、「今日は魚の元気がないな…」と感じる日があるかもしれません。
その原因のひとつが、「水温の上昇」です。
地下水を使っているのになぜ池の水温が上がるのか?
池に溜まった水が外気温の影響を受けるからです。
釣り人にとっては見えにくいけれど、管理釣り場や養殖の現場ではこの水温が、命を左右する大問題なんです。
鱒の養殖には“冷たい水”が欠かせない
ニジマスやイワナ、ヤマメといった鱒類は、本来冷たい水を好む魚です。
その中でもニジマスは比較的高水温に強い部類に入ります。
ニジマスの場合一般的に水温が20℃を超えるとストレスがかかり始め、25℃を超えるとかなり危険な状態になります。
近年は、夏場に23℃、24℃近くまで水温が上がる養殖場も増えてきました。
そんな状況で魚を育てるのは、まさに自然とのギリギリの戦いです。
ご存じの方も多いですが、関東圏では一般的に管釣りシーズンは10月から5月頃まで。
これも夏場は水温が高すぎて営業できないためです。
東北では年間を通して営業している管理釣り場もありますが、やはり夏場は魚の生死ギリギリのラインで営業していることろが多いです。
水を冷やすことは…「できません」
「だったら冷やせばいいじゃないか」と思うかもしれません。
でも、鱒の養殖には想像を超える量の水が必要です。
一方管理釣り場では、水温が上がらなければ水量は少しでも問題ありませんが、外気温に対抗し、池に溜まっている水の水温を下げるにはとんでもないコストがかかります。
「その水を冷却装置で冷やすなんて、現実的には不可能」
ものすごい経費がかかるうえに、設備も膨大、とてもじゃないけど続けられません。
つまり――
水温が上がる場所では、もう鱒の養殖はできない。
管理釣り場の場合は、営業する時期を選んだり、夏場だけ池を縮小するなど、営業スタイルを変えていかないといけません。
釣り場や養殖を始める「場所選び」が生死を分ける
だからこそ、管理釣り場や養殖を始める前に「どんな水があるか」「水温はどうか」という見極めが、何よりも重要になります。
私たちは養殖場では主に河川水を使っています。※湧水もあります。
季節によって水温が変わることが逆にメリットになり、魚が水温の変化に慣れて強くなっていくからです。
養殖場では魚の健康を守るために、毎日が勝負
夏場、水温が上がりすぎると、魚は食欲が落ち、酸素不足にもなりやすくなります。
ちょっとしたミスが、数千匹、数万匹の命を奪う。
だから、毎日水温を確認し、流量を調整し、酸素供給を考えながら魚と向き合っています。
釣り場で「元気がない」と思われる魚も、実は限界ギリギリの環境でなんとか生きているということもあるのです。
「魚が弱い」のではなく、「環境が過酷」になってきている
魚は本来とても強い生き物です。
でも、どれだけ丁寧に育てても、水温という「自然の壁」にぶつかれば限界があります。
自然には絶対勝てない。でも利用することはできる。
だから私たちは、
魚が無理なく育つような水温の場所を選び
魚の健康を最優先に考える
それが、長く続けるために必要な姿勢だと思っています。
おわりに
釣り場についても、10年前と現在では夏場の水温が大きく変化しています。
お客さんの中には、昔より釣れなくなったと感じる方もいるでしょう。
それは「環境が変化し、過酷になってきている」のだということを改めて認識していただければと思います。
一尾を釣るのが簡単ではない。
だからこそ、釣り場で魚と出会う瞬間を、ぜひ大切にしてほしい。
そして、どんな状況でも魚の命に敬意を持って、釣りを楽しんでもらえたら嬉しいです。

目をつぶった状態でも釣れるような釣り人は存在するのでしょうか?
今回は、「釣りの上手さとは何か?」を掘り下げながら、この面白いテーマを真面目に考えてみたいと思います。
見えなくても釣れる条件はある?
結論から言うと、目隠ししても“釣れる人はいる”が、それは「運」ではなく「経験の蓄積」によるものです。
例えば、以下のようなスキルを極めた釣り人なら、目で見えてなくても魚を釣ることができます。
・ラインテンションの変化だけでアタリを感じ取る
実は視覚に頼らず、指先の感覚だけで魚を察知できる上級者は少なくありません。
さらに「今ルアーの後ろに魚がついた、一瞬見切ってまたついた」などということまで、指先に伝わる感覚でわかる人もいます。
・キャスト精度
あらかじめ「どの角度で何時方向にキャストすればポイントに届く」という記憶を積み重ねている人は、目をつぶっても同じポイントにルアーを落とせます。
・水中のイメージ力
視覚がなくとも、カウントダウンとリトリーブ速度でレンジを正確に把握する感覚を持つ人は、水中地形まで“見えて”います。
実際に「目隠し釣り」を試してみると?
昔、試しに釣り仲間同士で目隠しチャレンジをやってもらったことがあります。
結果は——本当に上手い人は2〜3投で魚を掛けました。放流直後や高活性など様々な要因はあります。また、「知っている釣り場」で「いつものタックル」を使っていたから、ということもあります。
つまり、環境や条件を熟知しているからこそ、視覚に頼らずとも釣果を出せたというわけです。
逆に、初めての場所・初めて使うルアー・変化の多い流れなどが絡むと、一気に難易度は跳ね上がります。やはり視覚は大事です。
ですが、初めての場所でも目を閉じて釣ってしまう釣り人の猛者もいると確信しています。
なぜなら同じ状況下でも、お客様によって、おっしゃる内容が180度違うからです。
同じ日、同じ時間帯に
「ぜんぜん釣れない」「魚スレすぎ」「釣りにならない」というお客様がいるかと思えば、
「一投一匹」「入れ食いで釣れるよ」「めっちゃ釣れる」というお客様もいます。
どっちがいい悪いという話ではないのですが、それだけ釣りは個人差が顕著に出るということです。
経験の差、観察力、思考の深さ
釣り道具や技術云々もありますが、結局のところその根底にあるのは、エリアトラウトは「魚との頭脳戦である」ことは忘れてはいけません。
「上手い」とは、何ができる人?
目隠し釣りという極端な例から見えてくるのは、「上手い人」はこんな力を持っています。
・視覚以外の感覚を最大限に使う
・反復練習によって動作が身体に染み込んでいる
・水中のイメージ力と状況把握力がずば抜けている
つまり、「釣る」ための情報を視覚以外からもしっかり受け取れているのです。
まとめ:目隠しでも釣れるか?→釣れる、でも…
目隠しでも釣れるか?
答えは「釣れる人もいる」
でもそれは「運が良かった」わけではなく、長年の経験と技術、そして魚との対話を積み重ねてきた証です。
釣果アップを目指すなら、ただ魚を見るのではなく、「見えないもの」を感じる練習も、時には役立つかもしれません。
目を閉じて釣りをしてみると、視覚以外の感覚に頼らざるを得なくなります、その状況をあえて作ることが、釣果UPに繋がるヒントになるかもしれません。
「見えない世界に魚がいる」
そんな意識を持ってみるだけで、釣りの深さと面白さは何倍にも広がります。
有害駆除から養殖飼料へ、資源の循環はできないのか?

養魚飼料高騰問題
近年、ニジマスやブリ、タイなどの養殖業界では、飼料価格の高騰が深刻な問題になっています。背景には、輸入魚粉価格の上昇、物流コスト、円安、さらには世界的な需要の拡大などがあり、特に中小規模の養殖業者にとっては経営を圧迫する大きな要因となっています。
そこで、余っている栄養資源を飼料に活かせないか?という視点から、実際に実現できるか、何か問題はあるのかなどを考えてみました。
有害獣を有効資源へ
山間部や中山間地域では、イノシシやシカによる獣害が深刻化しています。農作物や森林への被害、人身事故、そして耕作放棄地の拡大にも拍車をかける存在です。
毎年、数十万頭規模の野生鳥獣が「駆除」されているのが日本の現実。その多くは、焼却・埋設処分され、命が無駄にされている状況です。
ならば、「駆除された命を魚のエサに」できないのか?
鹿肉は高タンパク・低脂肪。猪は脂質もあり栄養バランスが良い。
飼料原料に加工すれば、魚の成長にも十分使えるはず。
地域の“困っている資源”を“足りていない資源”へと転換できます。(理論上は)
実際、ペットフードや肥料としては、すでにジビエ由来の原料利用が始まっています。
飼料化できない壁・問題点
・衛生管理の壁
駆除個体は「食品」として処理されていないため、病原菌や寄生虫のリスクがあります。また、魚のエサにするには、加熱滅菌・乾燥・粉砕などの適切な処理が必要となります。
・法律の壁
日本では、「飼料安全法」によって、動物性原料は厳しく規制されています。
特に「有害駆除された野生獣」は食品でも飼料でもない“グレーゾーン”にあるため、活用には「飼料製造業」の登録はもちろん、その他特別な許可が必要です。
また、適切な処理施設(登録加工施設、動物副産物処理施設)が必要で、これが全国にまだまだ少ないのが現状です。※一般の食肉加工場では許可されていないため、加工施設の整備が必要。
・ コストの壁
加工には人件費、設備投資など手間も費用もかかります。1頭1頭の個体差も大きく、安定した品質・供給量の確保も難しい課題です。
・法的責任
万が一、魚に何かしらの問題が出た場合は誰が責任をとるのか。もし病原菌や寄生虫が問題となったら、出荷停止措置や回収命令のリスクもあります。その場合、施設の設備投資や人件費などどうするのか?資源活用どころの話ではなくなり、養殖業界に大損害を与えかねない、といったリスクも考えられます。
法律の壁があるため実現は難しいというのが現状
とはいえ、資源の有効活用という点では考える価値があると思っています。当然こういった活用によって飼料価格が抑えられるという前提ですが。かえって経費がかかり高上りになるならやらないほうがいいわけです。
日本の飼料魚粉はほぼ海外輸入に依存しているのが実情です。特にペルー沖のカタクチイワシが大部分を占めています。気候変動や為替の影響も大きく関係しているため、価格変動が大きくなってしまう年もあります。こういったリスクを少しでも減らすためにも、これまで無駄に廃棄していた山の資源を有効に活用していくことを考えるのは必要だと思います。
まとめ:命を無駄にしない社会へ
魚のエサが足りない。山では命が余っている。
だったら、つなげればいいのではないか。そんなシンプルな発想でしたが、法律・衛生・コスト・責任などの壁があります。ですが「有害」か「資源」かは、人間の使い方次第だと思います。
この記事は釣り場の運営と養殖、有害駆除に携わる中で、「駆除された鹿や猪をなんとか活かせないか?」と思ったことがきっかけで書きました。
“もったいない”で終わらせず、命を活かす選択肢が必要であると思います。

最近、「SDGs」「持続可能な未来」「地球環境にやさしい」といった、「環境に貢献してます」ということを前面に押し出す企業が増えています。※具体的な会社名は伏せます
マス養殖分野においては大きな企業の参入が相次いでいる、「閉鎖循環式養殖」があります。
そんな閉鎖循環式養殖の現実、そしてSDGsの落とし穴について考えます。
なぜ今、閉鎖循環式養殖が注目されているのか?
ここ数年、国や地方自治体の補助金や支援金を使った「閉鎖循環式陸上養殖(RAS)」が各地で増えています。
・同じ水をろ過して繰り返し使うため、水資源の節約になる。
・汚水排水が少なく、環境に良い。
・安定生産できるため、生産性が向上する。
・都市部など、天然の水が豊富にない場所でも生産できる。
・病気のリスクが低い。
こういったことを聞くと、環境負荷が少なく持続可能なようにも思えます。
まるで水産業の理想形のように語られるこの養殖方法ですが、本当にそれは“未来の漁業”と呼べるものなのでしょうか?
SDGsの観点から見る閉鎖循環式陸上養殖の理想と現実
閉鎖循環式陸上養殖とSDGsとの相性は?
一見すると、SDGsとの相性は良く見えます。
目標6(安全な水) → 水の再利用で節水
目標12(つくる責任) → 排水・排泄物の管理が可能
目標13(気候変動) → 台風・災害の影響を受けない
目標14(海の豊かさ) → 海洋汚染リスクゼロ
しかし、これらは“理論上”の話。
実際に現場で起きていることを見てみると…
「環境にやさしい」➡「電気ガンガン使ってます」
「水を再利用しているから環境負荷が低い」と語られがちですが、実際は
・水温を一定に保つために大量の電力を使っています。
・酸素供給装置やポンプは24時間稼働
・バックアップ電源も必須(停電リスク対策)
→結果、化石燃料由来の電力に頼ってCO2を排出しています。
中には太陽光発電や蓄電システムを組み合わせて電気使用量削減するというところもありますが、その養殖に必要な機械を製造すること自体に大量の電力を使い、CO2を排出してます。また運用コストと設備投資が高すぎます。
「自然に優しい」「持続可能な食料生産」「未来の養殖」これらの言葉を使えば、たとえ採算が合わなくても、なぜか”いいことをしている”ことになってしまう。
そしてその”イメージ”や‘”理念”が先に立ちすぎて、みんなが納得してしまっている。
こういうことをあまり言いたくないのですが、きれいごとを並べて税金を使っているだけではないのか?と思ってしまいます。
なんとなく「きれいな言葉」が一人歩きする時代だからこそ、もっと本質に目を向けるべきだと思います。
採算性の壁:儲からない未来技術
閉鎖循環式陸上養殖は、初期投資が非常に高額です。
施設建設、設備、バックアップシステムまで含めれば数億円規模です。
数億円かけて施設を建て
毎日電気が唸るように回り続け
電気代に加え、機器メンテ(ろ過装置、酸素供給装置、バックアップ電源…)
そして人件費などのランニングコスト
→ どうやって回収する?
→ 何年かけて黒字になる?
これが持続可能と言えるのか?
そしてこのお金の出どころは補助金や助成金、つまり、「税金」です。
資本主義経済の原理原則から外れていないか?
・設備投資にいくらかかるのか。
・その設備、システムを導入することで年間何トンの魚を生産する見込みなのか?
・その設備の維持管理やその他のランニングコストがいくらかかるのか?
・1Kgの魚を生産するのにどれくらいの経費がかかるのか?
・その魚1Kgをいくらの値段で、年間何トン売れば利益がでるのか?
・何年かけて投下資金分を回収する見込みなのか?
補助金を使うならなおさら、こういった至極当然のことをしっかり考え、健全に利益を出し、納税してこそ、持続可能と呼べるのではないでしょうか。
補助金、支援金に頼った挙句、「利益はでません」であるならば、それは「未来の養殖」ではなく、「一部の人だけの養殖」です。銀行からお金を借りたら返済しなければいけないのが当然です。どうせ税金使ってるんだから返済しなくてもいい→ならば、その事業は金と権力がある一部のプレイヤーに限られるわけです。まるで社会主義のような構造にも思えてしまいます。
閉鎖循環養殖の多くが、補助金やSDGsの名のもとに推進されています。
「環境にいいことしてます」
「最先端技術で地域活性」
「持続可能」
そうした大義名分の裏にあるのは、実態の見えない“SDGsごっこ”かもしれません。
本当に持続可能な漁業とは?
「SDGsごっこ」というちょっと過激な書き方をしましたが、閉鎖循環養殖を否定するつもりはありません。
・海洋汚染の防止
・病気の拡散リスク低減
・安定供給の実現
これらは今後発展していくことの意義は非常に大きいです。
ですが“持続可能”という言葉を掲げるなら、以下のような漁業こそ再評価されるべきです。
・自然水を活かしながら、水質と魚の健康を両立させる
・地域に根付き、地元の気候・地形・文化に適応した養殖手法を使う
・魚と自然、社会との関係性を理解しながら経済を回す
・資本主義の基本原理原則に従う
最後に
ここ数年の間で、すごい勢いで盛り上がりを見せているこの「閉鎖循環式養殖」は、さまざまなメディアにも取り上げられ、多くの養魚関係者が関心を寄せていると思います。
どこを探しても、悪い情報が出てこない。良いイメージだけが一人歩きしている。
これまで養殖に携わった経験がない会社が、国や県、自治体がバックにつくことで、税金を使い、ゼロから一気に莫大な設備投資をして大量生産に踏み込むという時代です。だからこそもう一度本質に立ち返って考える必要があると思っています。
関連記事↓

「管理釣り場って、どうせ放流してすぐ釣れるんでしょ?」
そんなイメージ、まだ持ってませんか?
実は、管理釣り場ほど”釣り人の腕”が試される場所はありません。
放流直後しか釣れない? その先にこそ勝負がある
確かに、放流後すぐは誰でも釣れやすい時間帯があります。しかし問題はそのあと。
スレた魚をどう食わせる?
どのレンジにいるか、どう見つけるか?
反応が止まったとき、どう動くか?
この局面で釣果を伸ばせるかどうか。
ここが“管理釣り場の面白さ”の核心なんです。
特に北宮城フィッシングエリアでは、自社養殖に加えて、東北各地の養魚場からも厳選して魚を導入しています。
行動パターンが単調じゃないぶん、釣り人の“観察力と引き出し”が問われます。
1日で「違うゲーム」が楽しめる
北宮城FAには2つの顔があります。
大物専用池:60〜70cm級がウロウロ。アプローチの精度が問われる“戦略型”ゲーム。
数釣り池:状況を読み切れば爆釣も可能な“スピード勝負型”。
午前は大物。午後は数釣り。なんて楽しみ方もアリです。
管釣りは、経験値の宝庫
「なんだ、管理釣り場か」と思ってるベテランほど、ハマる傾向あり。
なぜか、
ミスがその場で学びになる
魚の反応を“自身の技術のせい”として受け止められる
自分の技術を客観視できる
要は、成長を実感しやすいフィールドなんです。
特に北宮城FAのように、“パターンが読みづらい魚”や“見切り上手な大物”がいると、その場でPDCAを回す力が自然と養われます。
釣り場は“選ぶ”時代
いま、管理釣り場はただの「釣らせる場所」じゃない。
自分のスタイルを試す場
思い切り楽しむ場
技術を高める場
どこで、どんな魚に、どんなスタイルで挑むか。
その選択肢のひとつとして、北宮城フィッシングエリアがあります。

ここ数年、水産業界で急速に注目を集めているのが「閉鎖循環式養殖」。
水を外部に排出せず、ろ過・消毒・再利用を繰り返し、陸上で魚を育てる養殖方法です。
環境負荷が低く、都市型・工場型にも対応できるとされ、未来の養殖モデルと期待されています。
現実は?
ですが、実際現場で長年魚を育てている中小企業の声は…
「ランニングコストが高すぎて、到底利益が出ない」
「補助金がなければ成り立たない」
「大企業の実験場に過ぎない」
そんな実態が見え隠れしています。
それでもなぜ、次々と大企業が参入しているのでしょうか?
採算性は「現時点では」ない。その理由とは?
閉鎖循環式は、従来の養殖・流水式に比べて圧倒的にコストが高い。
具体的には↓
・初期投資:数億円規模の設備導入(建屋、水処理、酸素供給、温度管理など)
・ランニングコスト:24時間の電力消費、ろ過材交換、餌代、人件費
魚を育てるのにコストがかかりすぎて、現実には採算ラインに乗っていないというのが現状です。
それでも参入が止まらない理由
1. 国の補助金が“参入リスク”を相殺してくれる
閉鎖循環式養殖は、国の「スマート水産業」「持続可能な養殖」政策と親和性が高く、各種補助金や事業再構築支援金の対象になります。
初期投資の3分の2~最大4分の3が補助されるケースもあり、「企業にとっては試して損なし」の状況が作られています。
2. SDGs対応の“広報素材”として有効
環境配慮・資源保全・食料安全保障──こうしたキーワードに合致するため、大企業にとっては企業価値の向上、投資家へのアピール材料となります。
つまり「実際に儲かるかどうか」ではなく、「なんとなく社会的に良さそうなことをやっているよね」という周りからの評価・実績作りが目的化しているのです。
3. 失敗しても“本業”には影響がない
製造業・IT企業・大手流通などが参入するケースでは、本業で潤沢なキャッシュフローがあるため、養殖事業が赤字でも致命傷にはなりません。
「研究開発扱い」「新規事業としての種まき」と割り切ることで、継続できてしまう構造があります。
4. ノウハウ獲得・将来的な技術転用の狙い
養殖を“食品”ではなく“データ”と捉え、水質制御や自動給餌、AI活用などに技術的関心を持つ企業もあります。
将来の海外展開やバイオ・ロボティクス技術の横展開を見越して、養殖を「未来投資」と位置づけている企業もあるのです。
では、これは健全な流れなのか?
閉鎖循環養殖そのものは、理論的には理想的なシステムです。
しかし現時点では、投資回収の見込みが立たない「補助金依存型ビジネス」であることが多く、養殖業全体を支える基盤にはなり得ないと考えています。
大企業がどんな理由で参入するにせよ、そこには膨大な補助金(税金)が投入されているという事実があります。そしてその投下資金は回収見込みなし。
現場で長年魚を育ててきた中小の養殖業者からすれば、
「結局、誰のための養殖か?」という疑問も湧きます。
本当に必要なのは、「自然の摂理とコスト感覚に合った持続可能な養殖」ではないでしょうか。
閉鎖循環型養殖の夢と現実──そのギャップを正しく見極めることが、今後の水産業の発展には不可欠だと考えています。

釣りをしていて、魚が掛かった瞬間――
「おっ、これは引きが強いぞ!」と思ったこと、誰でも一度はあるはずです。
でもちょっと待ってください。
その魚、本当に“強い”んですか?
それとも、ただ“重い”だけじゃないですか?
「重さ」が与える錯覚
格闘技の世界を見れば、シンプルな事実がわかります。
体重が重い方が、強い…
これはほぼ絶対の原則です。
なぜ力士は、必死に稽古をし、食べて体を大きくし続けるのか?
それは、大きく重いことが、勝負の世界で圧倒的に有利だから。
この記事を読んでいる方の中に、格闘技経験がある方がいれば、すぐに納得していただけると思います。
体重差は、パワーだけでなく、技をかけたときの「効き方」にも圧倒的な影響を与えます。
魚も、ある意味同じです。
単純に「重い魚」を釣れば、当然引きも強く感じます。
でもそれは、「強い」わけじゃなく、「重いからそう感じている」だけかもしれません。
管理釣り場用と食用は違う➡この違いは釣った時のファイトに直結する
多くの釣り人が勘違いしていること。
それは、食用と釣り用を混同して考えてしまっていること。
食用に育てている魚は、最優先すべきは「味、身が赤いか、脂がのっているか」、ということです。
食用メインで出荷している会社の魚をよく見るとわかりますが、ヒレがボロボロ、魚体は擦れている、でも問題ありません。
身が赤ければ食用業界では高く評価されます。
最近めっきり聞かなくなった「ゾウキンマス」
しかしこういったボロボロの魚は、釣り業界では「ゾウキンマス」と呼ばれ、評価が低くなるんです。
近年はトラウトの食用と釣り用、ともに需要が伸び続けており、マス養殖業界全体で供給不足に陥っていることもあり、管理釣り場側は文句ひとつ言わずに、どんなにボロボロの魚でも放流するようになってきました。
供給不足である状況では、購入側がクレームをつけると、「文句を言うなら、もうおたくには売らないよ」「じゃあ他から買ってね」と言われてしまうのがオチ。
そして、そんな魚を放流するうたい文句として、「赤身で美味しい魚ですよ!」「こんなにデカい魚ですよ」「~マスっていうブランド魚ですよ」という宣伝が広がっているというのが現状です。
本来の管理釣り場の魚は「ただ重いだけ」の魚とは一線を画す
私たちのような管理釣り場用に特化した魚を生産している養魚場では、人為的に魚をよく泳がせ、パワーとスタミナをつけさせます。
池の密度を薄くし、魚同士がぶつかって擦れたり、魚にかかるストレスを極力減らすことで、釣りの要となる「ヒレ」を守りぬく。
健康なヒレは、推進力そのものであり、魚の運動能力=引きの強さに直結します。
こうして出来上がるのが、「本物のファイター」たちです。
そもそも「味」や「赤身」にこだわってない
はっきり言います。
私たちは、魚の味や切り身の見た目を良くしようという目的で育てていません。
あくまで、魚本来の運動性能で引きを楽しんでもらうことを目指しています。
つまり、うちの魚の「引き」は、重さでごまかしていない。
鍛え上げられた体と、綺麗なヒレによる、本物のパワーで引いているんです。
じゃ引きが強い魚は「美味しくない」のか?
ここで勘違いしてほしくないのは、
引きが強い=美味しくない 「ではない」ということ。
現在出回っている養魚場のエサは、育成スタイルを問わず、ペレット(配合飼料)に工夫してあります。
現代のペレットは、どこの飼料メーカーであっても、身の質、味を向上させる成分がしっかり練りこまれており、十分美味しい身に仕上がるよう、緻密に計算されて作られています。
つまり、
・釣りを楽しませる強い引き
・食べてもおいしく満足できる味
この両方をある程度のレベルで両立できる時代になっているのです。
食用魚を育てている会社の魚は、「脂ものって身も赤く、めちゃくちゃ美味い」まさに食用に特化した魚、ということです。
本当に楽しいのは、「重さ」じゃない
「重いな」ではなく、「強い!」と感じること。
重い魚に引きずられる感覚も悪くはありません。
でも、本当に感動するのは、水中で縦横無尽に走り回り、最後の最後まで抵抗する魚との勝負です。
それは、軽量級の格闘家が、スピードとテクニックで巨漢を倒す瞬間に似ています。
体重だけに頼らない。
次に竿を曲げたそのとき、ぜひ感じてみてください。
重さじゃない。速さと力強さ。
それが本物の「引き」なんだということを。

釣り人の間でよく耳にする言葉に「ひれピン」というものがあります。
これは、魚のヒレ―特に胸ビレ、背ビレ、尾ビレ―がピンと伸び、破れや欠けが一切ない状態を指す誉め言葉です。
つまり、「ひれピン」=ヒレが完璧に美しい魚のこと。
なぜ「ひれピン」が好まれるのか?
ひれピンの魚は、単なる見た目が綺麗なだけではありません。
その背景には、以下のような価値があります。
・健康状態の良さの証
ヒレがきれいに保たれている魚は、飼育環境やストレス状態が良好な場合が多いです。病気やケガをしている魚はヒレが欠けたり溶けたりしがちなので、ひれピンの魚は健康優良児と言えます。
・ファイト(引き)の強さに期待できる
体調が万全な魚ほど、掛かったときの引きも力強くなります。
ヒレがピンとしている個体は、釣り人にとって「強烈なファイトを味わえる期待値が高い魚」として喜ばれます。
・写真映えする
せっかく釣った一匹。記念撮影するなら、ヒレがボロボロの魚よりも、ピンと張った完璧な魚体のほうが、見栄えも気持ちも格段にいいですよね。
ひれピンの魚はどうやって育てられる?
とくに管理釣り場で放流しているニジマスやイワナ、ヤマメなどは、ひれピン個体を育てるために細心の管理がされています。
・狭すぎない環境で育てる
魚同士が擦れ合わないよう、ある程度広いスペースで泳がせる(過密にしない)ことで、ヒレの傷みを防ぎます。
・十分な水流と運動
長方形や円形水槽などで、水車を使い水流を作り、魚たちに適度な運動をさせることで、ヒレが縮こまったり、弱ったりしないようにします。
・健康管理の徹底
餌や水質管理を徹底し、病気やストレスによるヒレの損傷を防ぎます。
自然河川で育った魚ももちろんひれピンのものは多いですが、養殖場でこれを目指すのは手間と技術が必要です。
だからこそ、管理釣り場でひれピンの魚に出会えるというのは、実はとても贅沢なことなんです。
まとめ:ひれピンは釣り人への最高のご褒美
「ひれピン」は、単なる見た目の美しさ以上に、魚の健康状態と養魚場の努力の結晶です。
もし釣った魚がピンと張った美しいヒレを持っていたら、それは自慢していい一尾。
釣り人にとっても、育てた側にとっても、称賛を贈るべき存在です。
次に釣り上げたときには、ぜひそのヒレに注目してみてください。
最近の管釣り業界では、とにかく「デカければ満足」「食べた時に身が赤ければ満足」、そんな釣り人が増えてきたように感じます。
それも一つの楽しみ方、否定するつもりはありません。
でも、せっかく釣りをするなら、もっと深く感じてほしいんです。
魚そのものの体つき、ピンと張ったヒレの美しさ、そして手元に伝わる「本物」の強い引き…。
あなたが最後に釣った「ひれピン」はいつでしたか?