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淡水魚を脅かすカワウの存在‐水産養殖業に多くの損失をもたらし、魚の個体数にも影響を与える‐釣り人も無視できない問題

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近年カワウの個体数急増に伴い、これまで以上に養殖業者や管理釣り場、各地元の河川などの魚資源に深刻な影響を与えています。

 

カワウとは

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魚だけを捕食する大型の鳥。全身が真っ黒だが若いカワウは首元に白い毛が混じっている。

他の鳥に比べ、体長に対して翼は比較的短く水中でも抵抗が少ないようになっている。足には指の間に大きな水かきがついており、より効率的に水中で魚を捕食できるように進化した体になっている。

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淡水魚の中でも最も泳ぐスピードが速い大型トラウトでさえ水中で捕まえる能力がある。基本的に群れで行動するが、単独行動する個体も少なくない。年間を通して移動および繁殖可能で、時速60kmで飛行できる。

魚を捕食するのには万能な体だが、かなり燃費が悪く、1日最低でも500g以上食べないと体が持たないといわれている。このカワウによる漁業被害は年々急速に増え続けている。

 

どれほどの被害か?カワウの大食漢

カワウ10羽の群れの集団が飛来してくる場合、1羽あたり1日最低でも500g以上食べるため1日で5キロ、10日で50キロの魚がいなくなる計算になります。最低でもこれだけの数量の魚がカワウに食われると、何年も努力して魚を育ててきた養殖業者などはカワウの存在に神経を尖らせるのは当然です。

これはあくまでも最低でこれだけの被害が出るという計算にすぎません。事実、カワウが2キログラム以上はあろうかという大型魚を何匹も捕食している映像もあり、実際の被害ははるかに大きいということは言うまでもありません。

 

カワウのウィークポイントは?

魚だけを捕食する鳥の中でカワウは頂点の捕食者であり、間違いなく水産業に対する最大の脅威の一つです。カワウは非常に低燃費ということ以外にも飛行パターンがあるという弱点があります。カワウは着水・離水のとき、旅客機のように必ず低空で飛行し離着水します。そのため養殖業者によっては長い棒を何本か立てテグスなどの強い糸をその棒にかけることでカワウの侵入を防止しているところもあります。

 

管理釣り場のカワウ対策は?

管理釣り場はお客様が釣り竿を投げるため、ある程度のスペースを確保する必要がありテグスをつけるというわけにはいきません。管理釣り場が行っている対策は、場所によって異なりますが以下のような対策が挙げられます。

・カワウが飛来してくる前に朝早く出勤し飛来して来たら追い払う。

・有害駆除依頼する。

・休業日などは車を釣り場の目立つ場所に駐車しておく。

・自分で免許・有害駆除許可を取って駆除する。

 

・カワウが飛来してくる前に朝早く出勤し飛来して来たら追い払う。

夜明けとともに出勤して日が沈むまで釣り場に張り付くという方法は体力的にきつく、人件費も発生する。また人が張り付いていても追い払っても池に入ってくる場合もある。

 

・有害駆除依頼する。

行政機関を通すので、そもそも対応してくれるか、仮に依頼できても有害駆除依頼はすぐに駆除隊が駆けつけてくるわけではない。駆除しても次のカワウ集団がまた飛来してくるので時間的にロスが出る。

 

・休業日などは車を釣り場の目立つ場所に駐車しておく。

車を目立つ場所に駐車しても人慣れすると構わず池に入ってくる。釣り人がいても池に入ってくることがある。

 

・自分で免許・有害駆除許可を取って駆除する。

自分自身で免許・許可を取って駆除する方法。カワウの絶対数を確実に減らせる方法だが免許取得までかなりの時間と費用が発生する。鉄砲の免許を取る場合は必ず鉄砲を所持(購入)しなければならない。

 

以上が多くの管理釣り場で行っているカワウ対策になります。それぞれメリットデメリットがあります。これらの他にも罠猟などで捕獲する方法もありますが、それもまた免許の取得が必要になります。狩猟期間外の捕獲は特別な許可の申請・取得を行う必要があります。また基本的に夜は捕食・行動しないと言われるカワウですが、一部の管理釣り場では夜でも活動しているカワウを見たという報告もあります。カモは夜でも行動するため、カモをカワウと見間違えた可能性がありますが、真相はわかりません。

カワウは非常に頭が良く、単独行動する個体は周囲をかなり警戒しながら池に入り、集団で魚を捕食するときは岸から全体的に魚を囲い、池の中心に追い込んで魚が逃げ場を失くしたところを捕食します。

また、群れで来たカワウを一度鉄砲で撃ち、一匹でも駆除できればその群れは警戒して1週間ほど飛来してこなくなるということが経験則ですが確認されています。どこに移動するかは不明ですが、その間もカワウ1匹あたり最低500g以上の魚を捕食するため、どこかで被害が出ていると考えられます。

 

特にカワウ被害がひどい年というのは、例年以上の寒波でほとんどの河川が凍ってしまう場合や組合による河川放流の時期がずれ込む場合などです。川で魚を取れなくなり養殖場管理釣り場に集まってくるというわけです。今ではカワウの個体数自体が急増していることにより、河川によっては放流した魚のほとんどがカワウに食いつくされている可能性も非常に高く、釣り人にとっても大きな影響が出始めているというのが現実です。

実際、釣り人がいることによる地域活性化や経済的効果も大きいため、貴重な魚資源を鵜の被害から保護するためにもカワウの駆除・個体数管理は確実に必要です。カワウの急増は養殖業者・漁業関係者のみならず、釣り人も無視できない問題になっています。

このまま今後も増え続けると、カワウによる魚資源の更なる被害が懸念されます。

 

補足

トラウトらんどでは上記の対策の中で鉄砲免許・有害駆除許可を取ってカワウ被害に対応しています。カワウ駆除はしていますが、次から次へと別のカワウが飛来してくるため、きりがないというのが現状です。何か良い対策があれば教えていただければと思います。