
― 釣れない理由は誰のせい??―
こんにちは、北宮城フィッシングエリアです。
最近よく耳にするのが、こんな声です。
「前はもっと釣れたのに」
「今日は放流が悪いんじゃない?」
「魚が見えるのに釣れない。賢くなった?」
「今日は水質が悪い」
「管理人が釣れないように何か仕掛けした?」
釣り人として、釣れない時にモヤモヤした気持ちになるのは、よくわかります。
でも、ちょっとだけ立ち止まって考えてみてほしいんです。
魚はロボットじゃない、生き物です
私たちは自家採卵から魚を育て、毎日その命と向き合っています。
だからこそ断言できます。魚は、“生き物”です。
そんなの当たり前?いえ、わからない人(まるで機械やロボットかのように思っている人)多いです...…。
生き物は、調子のいい日もあれば、動きが鈍い日もあります。
放流してすぐ動き出す魚もいれば、なかなか動かず、翌日ようやくスイッチが入る魚もいます。
それでも、「釣れないのは魚のせい」「釣り場が悪い」「放流した尾数分、周りを見ても釣れてない」
なんてことを言う方、結構います。
誰かのせい、魚のせいにした時点で、思考は止まってしまうんです。
釣り人の心理として、こう思っていませんか?
長く釣りをしていれば、自分の技術はどんどん上がっているはず。
だから釣れない時は「自分以外に原因がある」と考えてしまう。
それは自然なことです。
でも、自然は毎日変化しています。
魚も、池も、天気も、水温も、すべてが日々違う。
「昨日と同じことをしても釣れない」ことは、むしろ当たり前なんです。
上手くなった自分を試すチャンス
自分は上手くなっている。
ならばその力を、“変化した状況”にどう対応するかに使ってほしいんです。
「どうして今日は魚が動かないんだろう?」
「水温?風?光?何が違う?」
「いつもと違う攻め方、何ができる?」
そうやって考え続けることが、釣りの楽しみ方の一つであり、成長でもあると思います。
何度も言いますが、魚は機械やロボットじゃありません。
どんなに丁寧に育てたとしても、「今日の動き」は魚次第。
機械やプログラムのように、こうすればこう動くなんて決まっていません。
だからこそ、釣りは面白いんです。
おわりに
「釣れないのは誰のせい?」
そう思った時こそ、魚が“生き物である”という原点に戻ってみてください。
釣りの楽しさは、コントロールできない自然や変化する状況とどう向き合うかにあります。
そして、そういう視点を持つ釣り人が増えてくれることが、私たち養殖に携わる人間にとって、何より嬉しいことです。
楽しみ方や考え方は人それぞれです。正解なんてありません。
これからも、魚を通して自然や変化と向き合う楽しさを感じてください。