「年々釣れなくなっている」と感じたら
最近、お客様から「昔はもっと簡単に釣れたのに」という声をいただくことがあります。
確かに、その感覚は決して間違ってはいません。
特にここ数年、気温の上昇や気候変動の影響で、釣り場の環境は目に見えて変わってきています。
環境は“確実に”変わっている
夏場の水温が以前よりも数度高くなっている。
冬でも凍らない日が増え、魚の行動パターンも変化している。
大雨や強風かと思えば、今度は渇水。など、極端な天候が増え、水質が安定しづらくなっている。
こうした環境の変化は、魚たちの付き場や活性に大きく影響します。
つまり、「去年と同じ釣り方では通用しない日」が増えているというのが現実です。
大切なのは“変化を読み取る力”
ではどうするか?
今後の釣りは、「いつものやり方」にこだわらず、日々の状況に応じた判断と対応力がますます重要になってきます。
例えば:
・朝夕や放流直後、気温が上がり始めたタイミングなど、ピンポイントで得意なタイミングを狙う。
・風向きや放流の魚の動きを見て、魚のポジションを想定する。
・藻や濁りのある場所を避けるのではなく、活かす釣り方を試す。
・同じルアーでも、サイズやカラーを少し変えてみる。
自然と向き合い、少しの工夫や観察が釣果につながる。それこそが釣りの醍醐味です。
釣れない=つまらない、ではない
確かに難しくなっているかもしれません。
でも、だからこそ一本の価値が重くなります。
状況が読めて、自分の手で引き出した1尾。
その嬉しさと達成感は、何にも代えがたいものです。
釣れない理由を“誰かのせい”にしないでほしい
「釣れないのは魚が悪い」「釣り場がダメだ」と誰かのせいにしてしまった時点で、思考は止まってしまいます。
釣りは魚と自然との対話であり、自分自身との勝負でもあります。
水温が高い、藻が多い、魚が見えない――そんな状況だからこそ、「今日は何が違うのか」「どうすれば食わせられるのか」を考えることが、釣り人としての成長につながります。
諦めずに工夫したその先にある1尾。
それはきっと、過去に簡単に釣れた魚よりもずっと、記憶に残る魚になるはずです。
おわりに
環境は常に変わり続けています。
それは釣り場にとっても、釣り人にとっても避けられない事実です。
でもその変化を、楽しみ方の“進化”に変えていけるかどうかは、釣り人一人ひとりの心構え次第。
これからも北宮城フィッシングエリアは、皆さんと一緒に“今の釣り”を楽しめる場所であり続けたいと思っています。